看護師が毎日笑い話をしてくれたので末期がんでもやすらかな最期を

がんの家系なので予想だにしない出来事ではありませんでしたが、それでもやはりショックでした。

看護師の人は毎回毎回内容の違う笑い話を

母が末期がんとなって、余命いくばくもない

という状態になっていました。がんの家系なので予想だにしない出来事ではありませんでしたが、それでもやはりショックでした。特には母ショックで余命を宣告されてからは、完全に塞ぎこんでしまったのです。治ることはないと思っていても、奇跡が起きてくれるのではと周囲も本人も思うわけですが塞ぎこんでいる母を見るとこれでは良くなるものも良くならないと思ってしまいました。どうにか元気を取り戻させようとするのですが、周囲も気が動転しているだけにどうして良いのかわかりませんでした。一体どうしたら良いのか悩んでいると、担当の看護師の人がなんとかしますと言ってくれて毎日母に積極的に話しかけてくれるようになりました。

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普通に話しかけても塞ぎこんでいる母は、曖昧な返事しかしなかったのですが看護師の人は毎回毎回内容の違う笑い話を持ってきてくれて、それを積極的に母に伝えていたのです。余命宣告を受けた患者に笑い話をするのはどうかと思う人もいるのでしょうが、家族としては少しでも母を楽しい気持ちにしてあげることができたらと思っていただけに、このような明るい話をしてくれるというのは本当にありがたいものでした。

最初の頃は塞ぎこんでいた母でしたが、

次第にその笑い話に笑い転げるようになり日に日に明るさを取り戻していったのです。もしかしたら奇跡が起こるかもと一瞬思いましたが、やはり現実は甘くなく容体は悪化して持って数日という状態になってしまいました。それでも、看護師の人の笑い話を楽しみに生きていたようで、そのような状況でもしっかりと笑える話を持ってきてくれたのです。最期は意識がもうろうとしながら話を聞いていましたが、話のオチが見えかけてきたところで安らかに息を引き取ったのです。がんになり亡くなったのは残念でしたが、最期まで安らかでいられたのは看護師の人が母を楽しませてくれようと毎日話しかけてくれたからだと思い本当に感謝しています。